雲母壁面画(きらへきめんが)について

雲母壁面画(きらへきめんが)は板に漆喰状の土台を作り鉱物をブレンドした絵の具を滲みませて色を重ねていく、独自の技法です。作品に煌めきを出すために、試行錯誤して作り上げた、唯一無二の描き方です。

 

江戸時代に役者絵や美人絵などの背景に雲母を刷り込んだ雲母絵から発想を得ました。作品により雲母の他「チタン」や「箔」も組み合わせるなど独自の作品を追求しております。

 

雲母壁面画は伝統にとらわれず現在の画材を使い、西洋的でも和的でもある変幻自在の表現技法です。日本画の平面的な線と洋画の立体的な表現を織り交ぜ和と洋を一緒に画面に描くなど、アートの新しい表現を目指しています。

 

船の中で見た天の川やトルコの港で見たターコイズブルーの海、冬の寒空の中温泉に入りながら見た富士山、春の薔薇園、美しい景色やものを見ると時間が止まったような感覚になります。私はそれを”一瞬の中の永遠”と表現しています。

“一瞬の永遠を感じられる作品”を目指して制作しております。

 

●雲母壁面画が誕生するまで

雲母壁面画は江戸時代に役者絵や美人絵などの背景に雲母を刷り込んだ雲母絵から発想を得た描き方です。

 

実はこの描き方になるまで、油絵からアクリル画を使うようになり、アクリル画の中でも試行錯誤を繰り返し雲母を使った今の独自の描き方ができました。

 

通常色んな描き方を採り入れた技法を今は「ミクストメディア」という言い方をします。

こちらの方がメジャーですし聞きなれた言葉ではありますが、私は自分が工夫を重ねてできた技法に愛着があり名前を付けることにいたしました。

こうして雲母を使っているということと壁画の様な絵肌ということで「雲母壁面画」という技法が誕生いたしました。

 

●雲母壁面画の今後 

一からつくりあげたこの技法を最近では金箔を使ったり、偏光顔料を組み合わせたり、岩絵の具を使ったりとその中でも進化の過程にいます。

日々の生活の中でも変わっていくように、描き続けることで絵柄や技法、テーマやモチーフもバラエティ豊かなものへと変わっていくのだと思います。

一人の画家として今後生み出していく作品を楽しんでいただけたら幸いです。